料理関係の仕事をしていると・・・

簡単に作れる、美味しいケーキってないのかな?
って質問をよくされますが、美味しいものは時間のかかる仕込みが必要なのです。
なんでも簡単に作れたら料理人が今も昔も長時間労働をしていませんよとも言いたいところです。
でも今回は特別に簡単に作れるケーキのご紹介をさせていただきます。
🍳今回のレシピ
オーストラリアの郷土菓子パブローバ

実際に経営するカフェでも提供したことがありますが、
今までに食べたことのない味と好評をいただきました。
パブローバとは?
パブローバとはオーストラリアの郷土菓子ですが、生地がメレンゲ(卵白と砂糖を混ぜた生地)でできている外はさっくり中はしっとりしているのが特徴的なケーキになります。
普通のパブローバはラウンドタイプですが、今回のレシピでは
私がオーストラリアのレストランで働いていたときに作っていたものと同じく
ちょっと珍しいですがロールケーキタイプになっています。

オーストラリアのレストランで働いていた時は毎週仕込んでいましたが、まさか日本に帰ってきてからも作ることになるとは思いませんでした・・・
本格パブローバレシピ
オーストラリアのレストランで教えてもらった、本格パブローバのレシピ
1本分(約8人分)
所要時間:1時間半
作り方
1、オーブンを予熱で160℃に設定しておきます。
2、メレンゲ生地用の材料、卵白300gとグラニュー糖200gを一つのボールに入れ
ハンドミキサーでツノが立つまでこれでもか!というぐらいかき混ぜます。
3、泡立ったらオーブンに付属されている鉄板などにクッキングシートをぴったりとつけます。
(天板を水で濡らすとクッキングシートがしっかりと固定されます)
4、クッキングシートをひいた鉄板にメレンゲ生地を流し込み平に整えます。
5、予熱された160℃のオーブンで40分かけて焼き上げます。(20分で一度取り出し、前と後ろを反転させる。段を入れ替えるなどしなければ生地に焼きムラができる、一箇所だけに焦げ目がつくことがあります。)
6、オーブンで生地を焼いている間に生クリーム200ccとグラニュー糖30gを一つのボールに入れ、ハンドミキサーで泡立てます。
7、オレンジは皮をむき、カルチェ取りにし、ペーパーで水分を切ります。
8、焼き上がった生地は網の上に乗せて粗熱をとります。
9、クッキングシートを綺麗にはがし、新しく同じ大きさのクッキングシートを用意します。
10、新しいクッキングシートの上に茶漉しなどで粉糖をたっぷりとちらします。
11、生地の上面に粉糖がかかるようにひっくり返します。
12、生地に泡立てた生クリームを平になるようにならして、7で用意したオレンジを一番手前に並べる。
13、巻き寿司を巻くようなイメージで巻いていきます。
14、巻けたら冷蔵庫にしばらく(半日ほど)入れると形が安定します。
必要な調理器具
- オーブン
- ハンドミキサー
- 鉄板
- ボウル
- 包丁
- 粗熱を取る網
- クッキングシート

ハンドミキサーでなくても泡立て器でもできますが、かなり時間がかかるのでハンドミキサーを使うことをおすすめします。
今回使ったオーブンはパナソニックの中(底)が広めのタイプです。
注意点
メレンゲを泡立てるときにボールに水分や汚れがついているとしっかり泡立たない場合があるので
清潔なボールを使いましょう。
メレンゲ用の卵白はしっかり冷えている卵でないと泡立ちませんので、卵は前日から冷蔵庫に入れておきます。
甘さ(カロリー)控えめ
オーストラリアで提供していたものはさらに甘いパッションフルーツのソースをかけていました。
生地の作り方は同じですが、砂糖を100g減らしましたことでお客様からもすっきり食べられる!という声をいただきました。
初めてオーストラリアでパブローバを食べた時は甘すぎる!と思いましたが、砂糖を減らすだけで甘さ控えめ、カロリー控えめな日本人向けにもなりました。
日持ちはするの?
4日目を超えると生クリームが分離してダラダラになるのと生地の砂糖がにじみでて見た目が悪くなります。中に生クリームが入っているので3〜4日で食べ切りたいです。
冷凍保存
冷凍保存はできません。
アレンジレシピ
前回は知り合いのお茶屋さんから杜仲茶の茶葉をいただいたので
生地と生クリームに練り込んでみるとちょっとだけ和風感がでました。
あとは中身のフルーツをイチゴやお好みに合わせて季節のフルーツに変えてみるのもいいでしょう。
まとめ
今回はオーストラリアのレストランで実際に作っていたパブローバを自宅のキッチン日本人向けに改良して再現してみました。
私自身もそうでしたが、初めて作ったときは巻き方、巻き具合や焼き具合がわからない・・・
と言うこともありますが2、3回やれば上手になりますよ。