
この前、見ていたクックパッドのレシピに料理を寝かせると書いてあったのですが、どういった意味ですか?

料理を寝かせるとは、時間をおくことです。
寝かせる時間が短いものと長いもの
寝かせる時間は数分から数時間冷蔵庫に入れておくものから数週間冷暗所に保管するもの、1年間以上寝かせておくものなど、様々です。

料理を短時間寝かせることで味がまろやかになったり、長期間寝かせることで発酵による酵素のパワーを得ることができます。
寝かせる時間が短いもの
数十分から数時間寝かせるとおいしくなる料理は、煮物や酢の物、カレー、魚のコブ締めなどです。
また、下ごしらえの段階でしばらく寝かせておいた方が美味しいものもあります。
唐揚げは、下味をつけてしばらく置いてからあげる方がおいしくいただけます。
餃子やハンバーグの具も寝かせた方が美味しくなります。
その他にも、パンやピザなどの生地やうどんやそばなどの麺類の生地も寝かせる必要があります。
寝かせる時間が長いもの
数日から数ヵ月、数年と、寝かせる時間が長いと美味しくなるものもあります。
珍味としては、発酵寿司(フナずしなど馴れずし)なども長い間寝かせたものです。
酵素を多く含む調味料や食品は、みんな寝かせたもの
酵素とは、私たちが生きていくのに必要な栄養素で、消化と代謝に関わっています。
効率よく酵素を摂取するには、寝かせる時間が長い発酵食材の摂取がおおいにかかわってきます。
酵素をコンスタントに摂ると、ダイエットやアンチエイジング効果があると言われており、酵素は呼吸や代謝、食物の消化吸収、血液の循環、運動などのすべての生命活動にかかわっています。
食べ物でしっかり酵素を摂取しないと、免疫力が落ちて体調不調が続くことがあります。
日本古来の発酵食品を使った料理を食べることで、腸が強くなり、免疫力が上がります。
また、野菜ではトマト、キャベツ、キュウリ、人参、大根、パセリ、タマネギ、ネギ、ピーマン、パプリカ、ラディッシュ、シソ、オクラ、カブ、ショウガ、ニガウリ、小松菜、ホウレンソウ、春菊、白菜、サラダ菜、レタス 、セロリ、ミョウガ、スプラウト、ヤマイモなどに抗酸化力があります。
果物では、リンゴ、ミカン、バナナ、イチゴ、モモ、グレープフルーツ、キウイ、ナシ、オレンジ、スイカ、アボカド、ブドウ、ビワ、梅、イチジク、マンゴー、パイナップル、青パパイヤなどです。

食材を利用して漬物やジャム、果実酒など、寝かせておいしい保存食を作ってみてはいかがでしょうか。
キャベツを使った寝かせ料理
ビタミンUを含む キャベツは、デザイナーフードでもトップのグループにあり、がん予防の効果があるとされています。
ちなみに、キャベツの他にはニンニク、ショウガ、ニンジン、大豆、セロリなどが上位を占めています。
乳酸菌キャベツ
材料:キャベツ2分の1個(500g)、塩小さじ2杯、水大さじ3杯、赤唐辛子、黒コショウ少々、砂糖小さじ1杯、酢小さじ1杯
①キャベツは表面をさっと洗い、食べやすい細切りにする。
②保存袋にキャベツと塩水を入れ、口を閉じて袋の上から1分程もみ、赤唐辛子、黒コショウ少々、砂糖小さじ1杯、酢小さじ1杯も加え、重石をして(ペットボトルに水を入れたものなどを使用する)夏場なら野菜入れや冷蔵庫で1日おき、翌日水分や空気を抜いて2~3日おきます。水気を絞って、サラダやサンドイッチの具などに使います。
キャベツのポトフ
材料:キャベツ2分の1個(500g)、タマネギ2個、ジャガイモ4個、人参1本、ウインナソーセージ4本、洋風固形スープの素、2個、白ワイン大さじ2杯、塩小さじ2分の1杯、水カップ6杯、マヨネーズ大さじ2杯、粒マスタード小さじ1杯、砂糖小さじ1杯、パセリのみじん切り少々、サラダ油。
①キャベツは4等分、タマネギは縦半分に、ニンジン1本は4分の1に切り、ナベに材料をすべて入れて煮ます。煮えたらしばらく寝かせ味をしみこませ、器に盛ってパセリを散らします。冷蔵庫で4~5日持ちます。
酵素を多く含む調味料や食品を使った簡単なレシピ
ゴーヤの塩こうじ漬け(2人分)
材料:塩こうじ大さじ2杯、ゴーヤ1本
①ゴーヤは縦半分に切り、スプーンで種とワタを取り薄くスライスします。
②ゴーヤと塩こうじをナイロン袋に入れて混ぜます。
*スプーンで取り除いたワタにも肝機能の強化や血糖値の降下作用があるので、天日でよく乾かし、お茶にして飲むと生活習慣病の予防になります。
納豆ギョーザ(2人分)
材料:納豆1パック、市販のギョーザの皮、青ジソの葉適宜
①納豆に添付のタレとからしを加えて、かき混ぜておきます。
②ギョーザの皮に青ジソの葉を乗せ、その上に納豆を乗せて、水を少しつけてヒダを寄せます。
③熱したフライパンにサラダ油を入れ、ギョーザを並べ、中火で少し焼き、お湯を50CCほど入れ、フタをして強火にし、蒸し焼きにします。
水気がなくなったら、ごま油を少量入れてこんがりと焼き上げます。
不思議なことに納豆の臭いは全くしないので、納豆が苦手な方も抵抗なく食べることができます。
加熱すると血液をサラサラにすると言われるナットウキナーゼが損失しますが、骨を強くする成分のビタミンkは、加熱しても損失しません。
納豆嫌いを克服する第一歩の納豆料理としてぜひお試しください。
甘酒を使ったデザート(2人分)
甘酒を牛乳や水で割って寒天で固めたり、砂糖の代わりに調味料として使うことで、糖分摂取に気を使っている人も使用できます。
お酒の苦手な人や子どもには米麹で作った甘酒を使いましょう。
甘酒ヨーグルト寒天(2人分)
材料:甘酒100CC、水100CCプレーンヨーグルト70g、粉ゼラチン5g
つくり方は、ぬるま湯で粉ゼラチンを溶かしておきます。
ボールに甘酒とヨーグルト、水、溶かしたゼラチンを入れて混ぜ、カップに入れて2~3時間冷蔵庫に入れて固めます。
りんご入り甘酒寒天(2人分)
りんご2分の1個
材料:甘酒100CC、水1001CCプレーンヨーグルト70g、粉ゼラチン5g
りんご2分の1個は皮をむいて細かく切り、、電子レンジで加熱し、冷ましておきます。
ぬるま湯で粉ゼラチンを溶かし、ボールに甘酒とヨーグルト、水、溶かしたゼラチンを入れて混ぜリンゴも入れて混ぜ、蔵庫に入れて2~3時間置いて固めます。
甘酒の白玉冷やしぜんざい(2人分)
材料:甘酒100、水50㏄70g、白玉粉100g、煮小豆少々
蒸し小豆または煮小豆(砂糖を含まないもの)
白玉粉に水を加えながらを、耳たぶくらいの柔らかさにし団子10個を作り、沸騰したお湯に入れてゆで、浮いてきたら冷水にとり、冷まします。
器に白玉団子を盛り、甘酒をかけ小豆をトッピングします。
*甘酒の主成分はブドウ糖のため、甘酒を飲むとすぐにエネルギーとなり元気が出るので「飲む点滴」と言われています。
しかし、一気にコップ1杯を飲み干すと、血糖値はすぐに上がってしまいます。
これは糖尿病や糖尿病予備軍の人にとっては好ましくありません。
健康な人にとっては美容と健康に最適な飲み物ですが、血糖値が気になる人はデザートなどの甘味として用いるとよいでしょう。
まとめ

寝かせて美味しい料理は身近にもたくさんありますので、ぜひ寝かせ料理に挑戦してみてくださいいね。
たんぱく質や野菜が不足すると体力が低下してしまいます。
夏の暑い日にはキッチンに立つのも辛い時がありますが、魚や野菜の酢漬けや、塩こうじ漬けなどをストックしておくと、すぐに間に合います。
日本古来の調味料を上手に使って、体に優しい料理を食卓に乗せ早めの夏バテ対策を行いましょう。